農薬・化学肥料・添加物に頼らずに‘食’を創り出す、この20年間に出会った生産者の探訪記。食を探究する生産者や料理人や主婦の方に有機農業の情報も含め、生真面目に丹精込めて作られた食の技、思い、人、その背景を伝えていきたい。紹介する生産者は僕が心から応援したい一緒にあんぜんな食の世界を作ってきた仲間たちです。


〜徳島県上坂町〜 光食品(2003.9.9訪問)
有機原材料ソース&ドレッシング
安全食品の極めメーカー!
光食品の商品


阿波踊りの熱気も冷めた八月の終わり徳島空港に着いた。今日宿泊するホテルの案内を持って「鳴門海峡大磯崎ワカメ漁師の会」の村さんが出迎えに来ていた。二年ぶりの再開だ。僕の乗ってきた便の折り返しで都内の料理店数件に鳴門のスズキや鯛を毎日空輸しているのだと言う。がっしりとした体躯に今風の切れ長睫毛のニコニコ童顔が鳴門の若手漁師ってェ感じだ。今日少し時間が出来たのでこのまま光食品さんまで送ってくれると云うので甘えることにした。

光食品の太陽光発電システム
吉野川の北岸を上流に遡行しシジミ漁風景や第十番堰を眼下に見ながら約20分、堤防道路の際に新しい光食品上板町HACCP対応工場の太陽光発電システムの屋根が文字通り光っていた。(光食品さんの名称由来とは別です)


島田光雅社長とはつい先だってもお会いしてはいるが、この新工場内では初めてだ。この訪問記を書くためと同行者に聞かせる意味もあり改めて質問をした。
「島田さん、全国の安全な食品作りの先駆けとして色々なご苦労があってと思いますが聞かせてもらえませんか」「イヤー、僕にはないが親父は大変だったと思いますよ。

光食品の島田社長

超特急ひかりソース
昭和39年(1964)当時の食品はズルチン、サッカリンなど食品添加物華やかかりしころ添加物を使わないソースを作り社会に食品の安全を訴えたのですから、それは、それは・・・今のような有機の時代の言葉では語れないものだったと思います」このとき発売したソースが「超特急ひかりソース」で、開業したての東海道新幹線ひかり号にちなみました。

進化し続ける安全ソース
更にそのソースの内容は原料である野菜の栽培方法にまで及び、今では無農薬有機栽培を基本に、全国の有機農家や契約栽培の地元有機農家にとシフトしています。安全な食品メーカとしての理想的形態の最終段階に向かって邁進しています。


完璧な食品安全危機管理体制
「では、工場の中を見ましょうか」と案内していただいた。白衣とキャップに着替え靴を履き替えて手洗い。エヤーシャワールームで付着する全身の埃や髪の毛、微生物を強風によって落とし陽圧下の工場に入ります。工場の壁面はステンレス板で内装され、床面は厚く塗装され微生物や汚れの付着をガードしています。見事なHACCPシステムの食品安全危機管理体制のハードです。

原料野菜の前処理


原料や製品の保管は有機JAS認証システムに基づき、区画、固体別の仕分けと表示が明確に実行され、確実なトレーサビリティーがなされています。これを見ただけでも光食品の食品の安全に対する姿勢がうかがえます。

各原料缶には有機JAS表示が貼られています。


丁度ソースの蒸煮中なので工場内はスパイスの強烈な香りに包まれて急にお腹が減る感じがします。ソースは良質なスパイスの液体なのです。単にカケル、ツケルだけではなく隠し味として料理に使うと、味に含みと旨味と幅が出ると云うのも肯けます。

先ほど話を聞いていて気になっていた工場の外にある二ヶ所を見せてもらいに出ました。
まずは堆肥製造システムです。
工場から出るすべての有機原料食品残渣は敷地内の堆肥場で有機堆肥となります。このトレーサビリティの明確な堆肥はやはり工場の裏手にある畑に還元されすだち、ゆこう、レモンなどの柑橘類の肥料として利用され、実った果実は再度原料となります。


その奥にサトウキビが栽培されています。島田さんはこのサトウキビから砂糖を作りソース原料にしたいのだと夢想しています。稀代なる大たわけ者にして大夢想家はきっと実現するでしょう。(島田さん悪口じゃあないよ、誉めているの)いったい、あの柔和で物静かな島田さんの何処にそんなエネルギーが潜んでいるのだろうかと思います。

安全な食品に対するコンセプトが確りし、そのエネルギーが在るから、追随を許さない良い食品を生産し続け、これからも様々な安全でおいしい食品を研究して生み出していくことだろうと思います。

帰りは今夜宿泊するホテルの近くが本社なので奥さん共々送って貰うこととなった。車中で奥さんとの結婚の経緯を聞いた。さわやか山彦打線・池田高校の関係で彰子さんがテレビインタビューに答えていたのを見ていて見染めたのだという。やはり熱い人だった。(彰子さんの実父は蔦監督)


ここでトラブル発生。この日撮影のデジカメデーターを消失!アヤヤどうしよう、ひとまず同行者のスナップを掲載します。
この夜、徳島魚市場の道弘さんと恒例の酒宴。この様子も合わせて消失。
近々、再度徳島に写真撮りと飲み屋日誌取材に行きます。